調理は電気よりガスの方が省エネ

オール電化住宅が普及しています。オール電化は、従来、調理などで使っていたガスを、電気に替える点がポイントです。ガスコンロをIH調理器具に替えたり、ガス給湯器を電気式のエコキュートなどに替え、文字通り暮らしのエネルギーを電気で賄う方式です。しかし、電気の場合、エネルギー効率はガスに比べてやや劣ります。発電時には排熱などとして約60%が、送電時には5%のエネルギーがロスとなります。したがって電気の全体のエネルギー効率は35%程度に低下します。

それに対してガスコンロでは、熱効率は55%と、IH調理器などを上回ります。一台のIH調理器に3口ある場合、電力は5kWを超えてしまいます。1kWの電気ストーブ5台分ということになります。

東京電力管内のオール電化住宅はここ数年急増し、2010年末には85万戸以上といわれます。オール電化による電力は全体で200万kW以上です。これは、原子力発電2基分に相当する大きな電力です。電力需要のピーク時には、IH調理器の使用を控え、どうしても調理が必要なときは、カセット式ボンベのガスコンロなどを使うことを考えたいものです。

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