電気を選べる仕組み 1

商品やサービスは、私たちが自由に選んで買うことができます。しかし、電力は、それができません。というのも、日本では、電力の供給は、全国10社の電力会社が一手に引き受け、それぞれの地域ごとに独占的に発電し、供給しているためです。

例えば、北海道であれば北海道電力が、関東地方は東京電力が、近畿地方は関西電力、という形です。東京に住んでいる人達は、北海道電力や、関西電力の電力が安いからといって、買うわけにはいかないのです。高度成長期に、経済・産業用の電力を優先的に供給する政策のもとに、地域割りの独占体制が続けられたのです。

そのため、電力会社は発電所から送電線、配電線まで、すべてを所有し、電力を送り続けてきたのです。ところが、欧州の国々では、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入が進むにつれて、電力会社の体制も、自由化され、国民が、再生可能エネルギーを含めて電力を選べるようになりました。料金の安い電力がよい、という人々は、火力発電電力を、料金が少々高くても自然エネルギーがよい、という人々は、太陽光発電や風力発電を購入できるのです。

欧州では、いろいろな電力会社があり、再生可能エネルギーの発電を専門に行っている会社や、火力発電を専門に行っている会社など、その数も日本に比べて多くあります。

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