日本は昔から水の豊富な国といわれ、節約を意識することなく水を使い続けてきました。水道水でも同様に、水のむだ使いが目立ちます。水道水を供給するには、実は多くのエネルギーを消費しているのです。水の浄化や給配水のために電力が使われています。東日本大震災のときは、ライフラインの中でも、水道の復旧が、最も時間を要しました。それだけに、水道水はできるだけ大切に、節水を心がけて使う必要があります。
水道水を節約するには、雨水の利用が有効です。日本の平均的降雨量は世界平均の2倍といわれます。この豊かな雨水を家庭で利用することができれば、節水につながるだけでなく、災害時には、トイレの排水や雑水として使えます。
干ばつに悩むオーストラリアなどでは、雨水を利用するだけでなく、捨ててしまう廃水も浄化して使う地域があるといわれます。雨水の利用は、都市型洪水を防ぐ上でも有効といわれます。というのも、都市は、大部分の建物や道路がコンクリートとアスファルトで覆われ、少しの雨でも河川や下水に流れ込み、洪水を引き起こしてしまうからです。地面に雨水を吸収することができにくくなっているのです。地域で雨水を利用すれば、そうした洪水を防げます。