原子力発電はどうあるべきか

原子力発電は3年ほど前までは、日本の電力の約3割を占める重要な電源でした。しかし、東日本大震災による原子力発電所事故によって、現在、すべての原子力発電所が運転停止に追い込まれています。国は、「安全性を確認できた原子力発電は再稼働を認める」との方針し、電力会社もその準備を進めています。

再稼働をめぐっては、国民の間でさまざま意見があります。「原子力は危険性が高いので、再稼働には反対」、また、「太陽光発電などの自然エネルギーの導入をもっと増やすべきだ」などの意見から、「産業や暮らしのエネルギーを確保するため、CO2を排出しない原子力を活用すべきだ」という意見までが見られます。どういう方向をとるのがよいのかは、まさに国民全体が決めることです。

その際、原子力のメリット、デメリットを自分自身で考え、判断することが大切です。原子力のメリットとしては、燃料コストが安く、電気料金の値上がりを抑制する効果があります。料金の安いことは、産業、経済にとって、国際競争力の維持という点で好ましく、経済活動の活発化につながります。また、CO2を排出しないという点で地球環境には好ましいといえます。

半面、大震災で明らかになったように、放射能が外に排出されると、大被害をもたらします。放射能の危険性は改めていうまでもないでしょう。また、放射能汚染水や放射性廃棄物の処理・処分でも、対策が完全に確立されているとはいえない状況です。

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